ベントグラスの変換/Conversion
ベントグラスの変換 - それは可能です!
シード・リサーチ・オブ・オレゴン社:リア・ブリルマン博士
ベントグラス変換とは、あるベントグラスから他のベントグラスに変換する、あるいはポアやペレニアル・ライグラス等、他の草種をベントグラスに変換することを指します。これらはグリーン、ティーグランド、フェアウエーのいずれでも可能ですが、成功するか否かはいろいろな条件に左右されます。条件とはゴルフコースの気候、変換の時期そしてどれだけ継続して播種を行えるかなどです。
ベントグラスからベントグラスへ、あるいはポアからベントグラスへの変換
どのような変換もその成功は新しいベントグラスの種の相対的な競争力、ポアの気候と地域への適応性、該当場所の変換前の健康状態、播種の時期、などによって決まる。
- 植物成長調整剤を投与する。芝の品質を損傷する調整剤のほうがより効果的ではあるが、美的観点から受け入れにくい。播種の前に発芽前処理剤(土壌処理剤)を与えないこと。(製品ラベルに書いてある使用法と使用量に従うこと。)
- 現存する芝の刈り高を低くする。(3mm或いはそれ以下)
- サッチを減らし現存する芝を更に弱らせるためにきつめにバーチカルをかける。(コアを空けた後に行っても良い。)
- 可能な限り大きなサイズのタインでコアを空ける。ムク刃を使用することも可。その目的は他の植物との生存競争が始まる前に種を安定させ土壌との接触を確保させるため。
- 目砂、すり込みによりコアを埋める。
- 変換の最適時期は春の終わりから夏の終わり。Pythiumの抑制は最重要課題。種をメタラキシルで処置すれば14~17日間Pythiumを抑制で きる。実施可能なかぎり春の開始タイミングを遅らせ、できるだけ秋の初めまで続けること。ニュージャージー州では6月19日、7月1日、8月17日と20日の播種がもっとも成功した。パーデユ大学での実験では8月の播種も好成績であった。ペン・ステート大学のワシュケ博士によれば21度以上の土壌温度ではベントグラスの発芽はポアより勝っていた。
- 1㎡当たり5~10g播種を行う。種を土で覆うか表面の下に置く。種と土の接触が最重要である。
- 表面に湿気を持たせる。ポアからの変換を行うときには乾燥させておく。
- 発芽したらすぐに窒素系の肥料を軽く与える。
- 種に光を与え、他の植物の成長を押さえるために刈り高は低くする。
- カタビラの侵入対策のため、ベントグラスに安全な選択型除草剤を播種前後に散布する。除草剤を使用する際は専門家に相談し、正しい方法で使用する。
- 春と夏、最低2年間繰り返して行う。一般的には3年目に成果が確実に見られるようになる。
■重要な要因
- ベントグラスの種は非常に小さく本質的に弱い。ただNEW SUPER DOMINANT、SR1150やマッケンジーのような種類は種が大きく生命力も強く変換の成功の確率が上がる。
- 生育に決定的な影響を与える太陽光、水、栄養素などの奪い合いでは、すでに存在する植物は種に対して常に優位な立場にある。
- inter-/overseedingのタイミングを生育に良好な状況に合わせることが非常に重要である。ある地域では秋が適しており、また他の地域では春の終わりか夏の初めが最適となる。
- 現存する植物を弱らせてベントグラスが生育しやすい状態に保つ必要がある。
- 気候が穏やかで現存する芝の成長期間が長い(休眠期間が最小限である)場合は変換がより困難となる。
- 新しい種には湿気を持たせておくこと。
- 天蓋で覆ってコントロールした条件下ではPythium sspの発生を引き起こしかねない。